何がなんだかわかんないけど、むかつくことがある。「お前はどおしてそうなんだ〜!!」と、叫びたくなることがある。もちろん叫びはしない。僕の目が汚くにごるだけである。
今日、電車の中で、「ピポパラパパ…」と、誰かの携帯が鳴った。 するとたいていの人は、チラッとその音の主を見やって、何事も無かったかのように元の視線に戻る。
が。なかにはそうじゃない人もいる。じ〜っと電話をしている人を睨んでいる。 その人にはよっぽど気に入らないのだろう。他人が、彼だけの世界に入り込んでいるということが。
満員電車の中ならともかく、今日僕が見たのは、人もまばらな車内で、大学生風の彼は、ひそひそと隠れるように話していた。 僕は、彼をじ〜っと睨んでいる主婦風中年おばさんを、にごった眼で10秒ほど睨んでいた。
なぜだろう?主婦風中年おばさんが正しいということは分かっているのに。「私は社会を代表して、あなたを睨んでいるのよ」という雰囲気を憎んだのだろうか。 このおばさんのような行動を取る人は結構いる。僕はその度に睨みつづけるのだろうか。
それは、自分の社会性の足りなさを、心のどこかで恥じていることの、裏返しかもしれないな。 という考えが頭から離れなかった。
ちなみに、僕は電車に乗っている時は、携帯を「マナーモード」にしているけれど、電話がかかってきたら迷わず話す。 大きな声じゃなければ、最初に、『今電車の中なんだけど・・・』といえばOK。ということになっている。 もちろんこの言葉は、電話をかけてきた相手ではなく、周囲の乗客に対して言っているのだ。
playback いちょう、ひらり。 2000.01.30