髪結い

さて。

髪を切るのは大っ嫌いなのですが、とうとう観念して髪を切りに行ってきました。 このまま本当にヒッピーのような容貌になってもよかったのだろうけれど、70年代は遥か昔のこととなり、僕が髪をぼさぼさに伸ばそうが世界は平和になりそうもないので、あきらめて髪を切りました。

なぜ僕は髪を切るのが嫌いなのでしょう? とにかく嫌いなのです。 髪型なんて知ったこっちゃないのです。 なのに「今日はどんな感じにしますか?」と訊かれても困ってしまうのです。 いつも同じような髪型にしていればこんなに困らないのだろうけど、僕の髪型は伸びるのにまかせて変わっていくので、どうしようもありません。

髪を切り終わる頃、「失礼ですがお幾つですか?年齢は」と訊かれました。 彼によると、僕は何歳にでも見える、とのことです。 20歳から29歳まで。 そういえばそんな「何やってんのかわかんない人」を時々街中で見かけるけれど、僕もそんな人達の仲間入りをしてしまったのだなぁと思うと、感慨深いものがありました。 そう言えば僕の周りにも「何やってんのかわかんない人」は多いような気がします。 でも僕は自分が何をしているのか分かっているつもりなので、そんなに心配しないでください。 あなたにもいつか分かります。 それでは。

playback  いちょう、ひらり。 2000.04.30

にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です